「私の子」から「私たちの子」へ

 長男が3歳位のころ、「ムーブメント大好き、パラシュート乗りたい!だけど、ママが先生(リーダー)のときは、嫌なんだ!行きたくない!」とはっきり言葉で反発するようになった時から、いよいよ、私の迷いは明確になりました。

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 次男がまだ0歳のときに、「HAPPY!ママライフ」というタイトルの講座の一部としてムーブメント教室を担当したときには…、そのために、いつもより早くから保育所に息子たちを預けて遠出する私のママライフの方はHAPPYなのだろうか・・・と矛盾する気持ちにもなりました。

 

 子育て中だから感じることや子育て中だから伝えたいと思うことと自分の仕事が結びつくことは、やはりHAPPYなのかもしれない、子どものためにも、自分のためにも「笑顔」で過ごせる工夫を重ねていかねばと思い、ここまできましたが…、

 

 子どもの成長とともに子育ての環境も変化して新しい問題が発生するわけで…、ぐぐぐぐぅ~

 

 未だに、自分自身が子育てに迷い迷いの頼りない毎日の中で、子育て支援とか障がい児支援とか、他のご家庭のお子さんの育ちに関わって仕事をするようになってしまっている現状にもさらに悩みが膨らむばかりです… 

 なので、サバティカルの研究調査で多くの保育士さんやムーブメント団体のリーダーの先生方とお話できるようになり、ついつい、先輩ママとして、どうやって子育てと子どもに直接関わるお仕事を両立されてきたのですか?と質問してばかりいます。

 

 もちろん、子どもに直接関わらない仕事だって、専業主婦の方だって、子育ての苦労はそれぞれに大変で、単純に比較できるものではないと思います。

 

 ただ、今は自分自身が当事者として、「子育て中の母親が子どもの育成に関わる仕事に従事すること」…について、母親自身の意識とかうまく両立できた要因とか知りたいな~と、インタビューしてしまって、すっかり、サバティカル研究中の裏テーマのようになっています…

 

 ある若い保育士の先生が、産休明けで乳児クラスを担当していました。自分のお子さんとまさに同じ頃の園児のお世話をするとき、切ない気持ちになりませんか?と聞くと、きっぱりと「いいえ、全然!」と笑顔で答えてくださいました。

 自分でも初めての出産・子育てで最初は心配だったけれど、仕事に戻ると気持ちがすぱっと切り替わるんだと…。

 そして、自分が子どもを預ける立場になって益々担当する園児達がお母さんとは一緒じゃないけど園での時間が幸せだな~って思えるように充実させてあげたい!と仕事に対するやる気が増したと…と答えてくださいました。

 

 自分のお子さんと居る時間は逆に100%母親の気持ちだそうです。若いのに、「プロ」なんだな~と感心しました。

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 そんなお話を聞くと、私自身は、仕事も母親業も結局中途半端だからダメなんだな~と、正直、落ち込んでしまったのですが、

 

 「学校卒業しても、成人しても、嫁にやっても、いっちょん、終わりのこん、『かぁちゃんは死ぬまでかぁちゃんばい!』」と呆れた声で、延々と手のかかる長女のことを心配する長崎の母の言葉に、私もとにかく私のペースで「かぁちゃん」やるっきゃない…と覚悟を決めるのでありました…。

 

 ムーブメント活動が充実しているとき、親子の組み合わせがよく解らなくなるときがあります。

 それは、全ての大人が一人一人の子どもを大事にしているからです。特に最近の都会では稀な光景なのかもしれません…。

 

 「私の子」だけじゃなくて、「私たちの子」と感じることができる場がたくさん増えればいいな~と思います…。