「創造力」=「飽きる力」

 現在、クリエイティブムーブメントに関する論文執筆中・・・。  

・・・「創造性」についてあらためて資料を集め、考えています・・・。

 

 論文の仕上がりは、まだまだですが、私も母親モードへ切り替えでちょっと一息で、一つ紹介・・・。  

 

 詩人の谷川俊太郎氏が、テレビのインタビューのなかで、「日本の教育と創造性」について、「あなたにとって創造性とは何ですか」と質問された時、「ものごとに『飽きる力』」と即答したのだそうです。

 

 そして、次に「学びとは何ですか」と質問されて、すかさず『模倣』と答えて、「真似ぶ」という大和言葉の意味を説明したところ、

 「模倣と創造とは対局ではないか」と反問され、「素晴らしいものは何度模倣したって飽きないでしょう。モーツァルトは数え切れないほど演奏されてきたけれど、いまだに飽きないじゃないですか」と言い切ったのだと・・・。

  (-『身体のダイアローグ』佐藤学対談集,太郎次郎社)

 

 「飽きる」という言葉は、集中力や持続力のない否定的な態度を表すときに使われることが多いですよね。

 でも、どんなに新しいことであっても、飽きてしまうから次の新しいことを考える。創造力の源である・・・。そして、逆に、究極の創造物は何度繰り返されても飽きないものである・・・と。

 そう考えると、「創造力」とは、無から何か生み出して完結する力というより、常に次へ次へと展開し続ける力なのかと・・・。

 

 うちの長男は、親も驚く程に、究極に「飽きっぽい」のです・・・。つまんな~い、もうやりたくな~いってあからさまに態度に出します・・・

 でも、「集中力がない」のかと言われれば、決してそんなことはなく・・・、没頭して何かに取組むと本当に何も聞こえなくなるくらい繰り返しやることもあるのです・・・。

 多分、「がっこう」では、提供されることに「熱心に一所懸命取組むこと」が求められて、「飽きること」は、その対局にあって、推奨されないのだと思います。

 でも、多種多様の情報や選択肢がある中で主体的な生き方を求められる現代において、「飽きる力」と「模倣する力」の両方をバランス良く育んでいける環境が大事かな~と。

 長男の飽きっぽさも大事な長所として、もう少し守ってあげてたいな~と思うことができます

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 一年近くかけて少しずつ増築が続いてきた段ボールハウス・・・。そろそろ、撤去に向けて交渉に入ります・・・