評価する言葉ではなく、心から承認する言葉を…。

 もう春がそこまで…と思っていたら雪が降ったり、そうかと思ったらまたぽかぽか晴れたり、季節の変わり目、皆さまご自愛ください…

 

 先日保育園の帰り道、薄暗い夕方雨が雪に変わろうとしている頃に、「あぁ、お天気、悪いねぇ~」とつぶやいたら、長男Qがとても真剣な顔して、「えっ、ママ、お天気、悪いことしたの?」と質問してきました。

 

 一瞬、えっ?と固まったのですが、「雨は悪いお天気じゃないの?」聞き返すと、「悪くないよぉ。Qちゃんはねぇ、晴れさんも雨さんも雪さんも好き!あぁ、でも雷さんだけはちょっと苦手だけどね…。」と答えました。

 

 なるほど、Qの中では、大人の一般的な判断基準としての「良いー悪い」で天気を評価するものさしが無いために、「好きー嫌い」の基準で話しているのです。

 

 たぶん、今のところ、彼の中で明白な『悪い』は、シンケンジャーの敵「外道衆」くらいでしょう…。(あぁ、やっと色々覚えたと思ったら、ヒーロー戦隊ものも新しいシリーズになってしまいました…

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 (…話を戻して、)そんな息子の世界に付き合っていると、こちらの都合で勝手に「悪い天気」と評価された「雨さん」になんか申し訳なく感じてしまうから不思議です…

 

 そして、ふと、親としても教員としても、日常の中で、まじめになればなるほど、ついつい、「評価」する言葉を発してしまっているなぁ~と気づきました。

 

 一方、自分自身の経験から考えても、ムーブメントによる遊び活動の場が楽しいのは、指導者の立場でも親の立場でも、大人の口から、賢い「評価」の言葉にすり替わる前の「うれしい!」とか「好き!」とか心の表現がどんどん飛び出すからかもしれない…と思います。

 

 そう考えると、小林芳文先生の「ムーブメント・ワード」には、先生自身の喜びの表現が連発で、子ども達の活動を「評価」するというより、心で、全身で、「承認」するということの方が多いように思えてきます。

 

 「うれしい!」、「感動した!」、「先生まで元気をもらいました」、「君と一緒にやると楽しいよ」、「今日は会えてうれしかった」、「幸せだわ~」、「いや~、先生、びっくりしたよ!」、「ありがとうねぇ」、「また一緒にやりましょう!」…などなど。(先生をご存知の方は、一度は必ず聞いたことのあるワードばかりでしょう!?

 小林先生の口癖、全部、心の喜びを直接しゃべっているものばかりです…。

 

 「評価」される喜びより、「承認」される喜びの方が、自分が自分である幸福に満たされ、認め合う喜びに発展し、自分と他者とを愛する力が育まれるんだろうなぁ~と思います。